1980年 12月公開の映画-2 (本気で本の個人的、思い出)
こんにちは。
本気で本です。
今月のはじめ頃から、ぽつぽつと書き続けているこの映画の思い出記事ですが、読んでくださっている方もなかなかいらっしゃるようなので、今後も、こんな感じで、続けられるところまでは書いていこうと思います。
ただ単に、昔はよかったと懐かしむのではなくて、過去の記憶というのは、その人にとっての基礎になっていると思いますので、僕は、僕の基礎を確認するつもりで、過去にみた作品とむきあっていきますね。
今回は1980年12月のその2です。
引き続き、 12月6日。「レイズ・ザ・タイタニック」が公開されました。
これはアメリカのベストセラー作家、クライブ・エリック・カッスラー の冒険小説「タイタニックを引き上げろ」の映画化で、ちなみにこの映画が興行的に失敗したため、クライブ・エリック・カッスラーは、2005年公開の「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」まで25年間、自作の映画化のオファーを拒み続けたのだそうです。
この「レイズ・ザ・タイタニック」も「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」も、海洋学者ダーク・ピットを主人公としています。
前の記事でも書きましたが、僕はこの作品は、この後、すぐにでてくる、12月13日公開の「がんばれ!! タブチくん!! 初笑い第3弾 あゝツッパリ人生」の同時上映として、豊橋市の松竹劇場の地下で観ました。
当時、地方ではこうした2本立て公開はけっこう行われていて、中央の都会では1本で上映されている映画が、1本分の料金で2本ともみれたのです。
「レイズ・ザ・タイタニック」は物語の最後に、海中に沈没していたタイタニック号を見事、引き上げるのですが、当時の、模型(だと思う)で再現されたタイタニック号がよくできていて、子供だった僕は、映画ってすげぇ、と、感心して眺めていました。
それと、この時、僕が思ったのは、これは「タブチくん」と同時上映だから、「タブチくん」しかみたくない人は、この時間は退屈だし、「タイタニック」だけの人も「タブチくん」はよけいだよな、でした。
我ながら、ませた小僧です。
この記事を読んでおられる方は、薄々お気づきのように、僕の家はいわゆる普通の家ではありませんでした。
まず、血縁、非血縁、入り混じっていろんな人が朝から晩まで出入りしていました。
しかも、家自体が商売もしていたので、大人が子供にかまっている時間があまりなく、それもあって僕はしょっちゅう映画観に放り込まれていました。
「夜、迎えに来るから、それまでここにいなさい」とか。
時にはパンフとおかしを買ってくれたりしました。
もちろん、僕に不満はありませんでした。
そのおかげか、いまでも映画館は大好きで、なんならそこで寝泊まりしてもいいくらいです。
そして、12月13日。「がんばれ!! タブチくん!! 初笑い第3弾 あゝツッパリ人生」が公開されました。
アニメ、タブチくんの第三弾です。
タブチくんの声は西田敏行です。
このアニメがそれなりにヒットしたので、TVで同じ、いしいひさいち原作の「おじゃまんが山田くん」が放送されたり、後にスタジオジブリの「ホーホケキョ となりの山田くん」(これは僕はみてないです)が制作されたりしました。
「タブチくん」(たぶん、1作め)をあげておくので、時間のある方はごらんください。
子供むけでなく、かといって大人むけでもない。
最新技術もなにもない。おっさんばかりでてくるこの作品が、当時、僕は好きでした。
同じく13日、ホラー映画「シャイニング」も公開されました。
【すぐにわかる】シャイニング を手書き紙芝居で再現 The Shining Picture-story show
これは母に連れられて、浜松市のテアトル有楽へ観に行った気がします。
スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の「シャイニング」は、公開された時点ですでに名作扱いされていた気がします。
僕の場合はTVでCMをみた母が、おもしろそう、とか言って劇場へいった気がします。
この映画は、僕の中では、気味悪いとつまらないと、ジャック・ニコルソン怖いが、入り混じっています。
ホテルにいる亡霊たちよりも、狂ってしまって自分の妻と息子を殺そうと追いかけまくるジャック・ニコルソンがわかりやすく怖かったです。
当時まだ日本にディズニーランドはなく、こうした洋館風のゴーストハウスは、普通の子供は、まず体験することができませんでした。
難しいことはおいておいて、子供の頃にキューブリックの作品をみるなら、まずこれだと思います。
「シャイニング」は、モダンホラーの帝王スティーブン・キングを代表する作品なので、後年、この映画に不満のあるキング自身が脚本を書き、制作総指揮をしてTVドラマ版をつくっています。
そちらは日本ではWOWOWで放送されましたし、DVDも発売されていますが、僕はキューブリック版の方が西洋お化け屋敷映画として好きです。
キング版は物語面が強化されたジュヴナイルでしたね。
そもそも原作が好きな人は両方みても損はしないと思います。
今回も長くなりました。
まだ紹介する作品があるので、1980年12月のその3へつづきます。
僕の文章プラス、あちこちに貼った動画も楽しんでいただけると幸いです。
失礼します。