基本としてウディ・アレンはアメリカを代表するユニークな映画監督で俳優兼コメディアン 多作なアレン映画はあたりはずれがある これはあたり 創作に夢を抱いて作家を志す人は必ず共感できる映画 もっと若い頃ならアレンが主演していたと思う アレンの映画のキャラクターは男も女も尻が軽い 2010年代のアレンは好調でした☆ミッドナイト・イン・パリ 94分 監督ウディ・アレン 2011年
お話(本気で本による主観的なあらすじです。多くの人とは違うものを見ている可能性ありです)
ハリウッドのB級映画の売れっ子脚本家ギルは、興行成績第一の金儲けのためのライター業ではなく、いつかは自分が心から書きたい小説を書いて生活したい夢を持っていました。
ある日、婚約者のイネスと一緒に、彼女の裕福な両親と旅行でパリを訪れます。
1920年代をパリですごしたヘンミングウェイやフィッツジェラルドなどの文豪たちに心酔しているギルは、深夜1人でパリの街を散歩中に、ヘミングウェイやフィッツジェラルドがいる時代のパリに迷い込んでしまいます。
彼が心から憧れていた時代のパリ、才能あふれる芸術家たちとの遭遇。
昼間は2010年代のパリですごし、深夜は1920年代のパリで生活するようになった彼は、自分の生き方について悩み、そして……
この映画のオススメ箇所
第84回アカデミー賞脚本所を受賞した作品です。
主演は「シャンハイ・ヌーン」&「シャンハイ・ナイト」でジャッキー・チェンとコンビを組んだオーウェン・ウィルソン。
タイトルにも書きましたが、ウディ・アレンが若かったら、自分で演じていたと思います。
世俗的な成功はおさめてはいるけれども、内相的で、どこかズレている大人になりきれない文系青年は、アレンが得意中の得意とする役柄です。
アレン映画はたくさんありますが、その中でもこの作品は、ロマンテックなファンタジーな作風で映画の登場人物がスクリーンから現実世界にでてきて、退屈な日常をすごしている主婦と冒険する「カイロのムラサキの薔薇」なんかと同じ系統です。
アレンが考える、現実世界にフィットできていない文系人間の夢が現実になる映画です。
アレンは自他共認める女たらしで、パートナー(同棲相手)の養女である少女と恋愛して結婚してしまうなど、スキャンダルもいくつも起こしていますが、映画や文学への憧れは、初期の頃から一貫していいます。
僕もそうですが、文系のオタク系人間がアレン作品を認める場合は、その作品に彼の文系オタク気質が色濃くでた場合ですよね。
反対に人間の性欲と男と女の関係の滑稽さに焦点が集められた「ハンナとその姉妹」なんかは世評は高くてもオタクにはハードルが高いのです。
この映画は文系オタクの大人になりきれない人間に優しいですよ。
安心してごらんください。
見ていてなによりも映画愛(アレン自身が好きなタイプの映画への)が感じられるのでアレンが好き
アレンもいまや82歳。失礼ですが、年齢的には、いつ訃報が届いてもおかしくないですよね。
この作品はアレン76歳の時の監督、脚本作です。
晩年のアレン映画にホッコリできて幸せでした。
ウディ・アレンはインテリ御用達の小難しい知的ペットだと思われている方、この作品はわかりやすですよ。
アレンは僕にとっては人生の教科書のような映画作家の1人なので、またレビューを書くと思います。
失礼します。