VOL.3.155 「8 Mile」エミネムのマネして黒いビニールのゴミ袋をバック代わりにしようとしたら、すれ違う人たちに、ゴミ捨て場はあっち!! と言われました。
画像出展元URL:http://eiga.com
本さん、あなた、エミネムのファンですか?
いえいえ購読してるブログがこの映画を褒めてたので、そういや持ってたな、と。
ビット・コルネオーネさんのブログ記事↓
2000年代の初頭、米国で白人ラッパーのエミネムが旋風を巻き起こしていると雑誌やネット、TVの情報番組で知って、僕自身がエミネムを体感したのは2003年日本公開のこの映画 「8 Mile」でした。
公開時にシネコンへ行ったら、チケット売り場や上映中のスクリーンの周辺に、エミネムっぽい服装の男子たちがいて、僕はごくごく普通の格好の30代(当時)のおじさんだったので、自分、ここにいていいのかな? と少し思ったくらいでした。
流行の最先端のラッパーの自伝的映画ってやっぱりそういう(エミネムホォロァー)人が見にくるんだなぁと、感心もしました。
僕はアメリカのサブカルの流行を映画で感じたいと思ったおじさんなので、やはり、かなり浮いていたと思います。
↓に貼った動画は、「8 Mile」の主題歌?で、エミネムの「ルーズ・ユアセルフ」("Lose Yourself")です。
ラップのよしあしなんてわからないけど、カッコイイですよね。
当時、この曲も収録されてる映画のサントラの輸入盤もタワレコで購入しました。
アイドル映画? プロモーションフィルム?
エミネム本人が自身の半生をモデルにしたストーリーの主演を演じるわけなので、彼のホォロァー(ファン)向きの映画という側面、また当時人気絶頂だったエミネムの宣伝映画という側面は、当然あるのですが、これが、それだけでもないんですよ。
ホワイト・トラッシュ(白人の貧民層)のラッパー青年の青春映画という側面がきちんと描かれているので、ラッパー青春映画としてなかなかよい出来であると思います。
よい出来の根拠は見ていると、映画の進行につれて、だんだんエミネムがカッコよく思えてくる点と、劇中の彼の実家はトレーラーハウスで母親は彼の母校(高校)の先輩とデキてて、実家で平気でバンバンやりまくってる。普段は黒のビニールのゴミ袋をバック(ナップサックやトートバックの代わり?)として使っていて、喧嘩になると拳銃を持ちだすバカがいるような環境。日本生まれの日本育ちの平均的日本人の僕からするとかなり遠い世界ですが、それでも、映画を観ているとなんとなくその境遇に憧れみたいなものを感じてしまう点です。
で、30過ぎの普通のおじさんが黒のゴミ袋に荷物入れて歩いてみたら、通りがかりの近所の人に、ゴミ捨て場はあっちですよ。と、声をかけられ、恥ずかしかったです。
「8 Mile」の意味とお話し
題名の「8 Mile」とは、距離にして約13キロで、これは、映画の舞台であるデトロイトにある通称「8マイル・ロード」と呼ばれる道のことで、この道が都市と郊外を隔てる境界線になっているのだそうです。
映画は、エミネム演じる青年ラッパーB・ラビットこと、ジミー・スミスJrが、ライブハウスのトイレでラップ勝負の前に、一人でヘッドフォンステレオのリズムに合わせて体を動かし、出演の準備をしているところから始まります。
ラビットはステージでラップバトルに挑みますが、観客たちから猛烈な罵声を浴びせられ、一言も歌えないまま、ステージを降りてしまいます。
ラップバトルの世界は無名の白人ラッパーのラビットにとっては、アウェイであり、対戦相手はもちろん、客席にも味方はほとんどいないのが現実でした。
そんな中、バイト先のプレス工場で、ラビットはモデルを夢見る少女アレックスと出会い、二人は恋に落ちます。
ラップとモデル。それぞれの夢での成功を目指す二人の前には、いくつものつらい現実が立ちふさがりますが・・・
結局、エミネムが成功しているから言える。 音楽(ラップ)で人生は変えられる!!
映画の中のラビットは悪戦苦闘の末、ラストでラップバトルで優勝しますが、でも、この先はどうなるかはわからないまま、映画は終わります。
この青春ストーリーはおとぎ話かもしれません。
でも、主役を演じたエミネムが映画の中のような人生を送って、そして現実に2020年の現在でもラップスターとして成功しているからこそ、この映画のメッセージは現在進行形で輝いていると思います。
年齢に関係なく、音楽に夢を感じたくなった時、それは間違いなくここにあるので、この映画をオススメします。
↓今年(2020)のアカデミー賞で"Lose Yourself"を歌うエミネムです。
Eminem - Lose yourself (Oscar 2020)