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単品87 「風のファイター」 韓国で20人に1人が見たアクション映画です。高予算のB級アクションということで・・・

 

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2004年に韓国公開で大ヒット。日本公開は2006年。

 まず、肩の力を抜いて観て欲しい。話はそれからです。

前回の記事からの流れ?で今回は、韓国映画「風のファイター」です。

これがまたいろいろとややこやしい映画なのですが、細かいことは気にせずに、お金のかかったB級カンフーアクション的な感じで観れば、そこそこ楽しめる作品だと思います。

では、この作品のどのへんがややこやしいかと言うと、まず、作品の冒頭に字幕で以下の説明文がでます。

この物語はすべてフィクションであって、実在の武道家・格闘家大山倍達をモデルとして作られたものでありますが、大山倍達の真実の人生を表現したものではありません。大山倍達の真実の人生は、大山倍達著「大山倍達、世界制覇への道」(角川文庫刊)および大山倍達の妻大山智弥子著「わが夫 大山倍達」(角川文庫刊)に明らかにされています。

ちなみに、コアな極真空手愛好者や格闘技ファンは、上記の本はどちらも読んでいるか、それらよりもさらに大山倍達の真実の姿にくわしい小島一志著の「大山倍達正伝」やその他の暴露的内容の本をすでに読んでいるかと思いますので、その前提で言っておくと、この映画のベースは劇画「空手バカ一代」とその韓国版と言われる韓国の漫画「風のファイター」ですので、つまりこの映画は、生臭くない、大山倍達伝説の実写映画だということです。

下の動画は主演俳優(韓国ではラッパーとしてカリスマ的な人気らしい)ヤン・ドングンのインタビューと撮影風景です。


section TV 風のファイター

普通の現代日本人はすべてに違和感を感じるはず。

映画は道着姿の大山が原っぱを歩き、鳥居と石舞台!!で敵らしき黒い道着の一団が待ち構える決闘場!!へおもむくシーンから始まります。

なにこれ? 姿三四郎風なの? それとも、ベスト・キッド? という感じですが、そもそもこの映画では、最初から主人公は韓国人のチェ・ペダル(崔倍達、최배달)であり、第二次世界大戦のどさくさに半島から日本へ密入国したペダルが、日本人ヤクザや武道家連中に何度も苦い汁を飲まされながら、いつの間にか日本国籍を取得し(なんの説明もありません)ヤクザとの大抗争の後、山に籠って大山倍達となり、道場破りや決闘を繰り返して、最終的には日本武道界、最強の男となる! というお話です。

ラストでなぜか急にどこかで牛と闘っていて、手刀で牛の角を折るシーンが入ります。

ペダルは日本人の芸者と恋仲になるし、忍者と城で決闘したり、深夜の寺の境内で日本刀を使う武道家と決闘して殺してしまったり(正当防衛で無罪になる?)、なんだかいろいろメチャクチャで、急にモノクロのスローな場面になったり、BGMもおしゃれだったりして、ヘンテコ日本描写もたくさんあります。

それでも、こういう映画が好きな人もいると思う

例えば、タランティーノの「キル・ビル」とか、セガールやヴァンダムのアクション映画、香港のクンフー映画もこの映画の親戚です。

あんた(本気で本)、極真空手には思い入れあるらしいけど、こんなメチャメチャな映画で腹たたないの?

と聞かれれば、うん。ノープロブレムですよ。と言うか、DVD観ながら、1人で大笑いしました。姫路城のテロップが出てるけど、特典DVDを観ると実際は名古屋城でロケした忍者との対決で、あの汚い名古屋城のお堀の水に本当に、冷たくてヒーヒーなりながら、俳優たちが入っていたり、日本刀で突き刺された状態でそのまま、相手も動けないので、その相手を正拳突きで叩き殺したり、とにかく笑えました。

あちこちでロケしてセットも組んで予算はかかっているのでしょうけど、これはまぎれもなくB級アクション映画です。

韓国ではとにかく日本人がブチのめされる映画はヒットすると言いますが、一映画ファンの僕はそんなことはどうでもよくて(しかもB級アクションだし)、観てる間、ハッピーな気分でいられればそれでOKです。

というわけで、国籍にこだわらず、B級アクション映画を楽しめる自信のある方にオススメします。

 

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